「ブン、そこで何してるの?」

「何って、添い寝だろぃ」

昼寝から目覚めた私の目に、ブンが映った。
無造作に転がってフローリングで寝ていたはずの私には
ブランケットがかけられていて、そこにはブンも一緒に
入っている。私の右手はブンの左手にしっかり握られて
いて、ブンは微笑むだけ。ブン、と名前を呼ぶ。


「おはよ、。」

目をこすってブンを見る。珍しく前髪をピンで留めていた。

「おはよう、ブン。」

ブンが私の頬をつつく。

「ブン、今日前髪留めてるね。かわいい。」

「おー…さんきゅ。のが充分かわいいぜ」

「ありがと、嬉しい。」

ブンが俺とお揃いでな、と笑って額をくっつけた。ぺち、と
音がして、私は自分の額に手を触れた。前髪がピンで留めて
あって、ブンとお揃いになっている。


「俺とお揃い」

「ブンがやったの?」

「天才的だろぃ」にっ、とブンが笑顔になった。

「ほんと、天才的だね。」

ブンが私の額に唇をあてた。恥ずかしさにくすぐったくなって、
私も笑った。ブンの瞳に私が映る。きらきらして澄んだ黒目が
私を映した。


「俺、ずっと一緒にいたい。」

「私もブンとずっと一緒にいたい。」今度は私がブンの手をとる。

「だからさ、ずっと一緒にいられる方法しねえ?」

「ずっと一緒にいられる方法?」

と俺が90歳のおじいちゃんおばあちゃんになっても
 一緒にいられる方法。」

「ずっと?」

「俺たち死ぬまでずっと」

「それってどんな方法なの?」

私が尋ねると、ブンはそれを待っていたかのように不敵に笑った。









の未来を俺にください。」







ネバー
エンディング
ストーリー





私とブンの未来はこれからも終わることのない物語になる。






2011.8.21
(パパ、ママからお話きいたよ)
(が好きだったからだれにも渡したくなかったんだよ)
(ママは、パパにあいされてるんだね)
(パパもママに愛されてるんだよ)