久しぶりにとることが出来た休暇をもも家で過ごそうと言った。 もちろん、俺もそれに反対をしなかったし、現にこうして家でくつろいでいる。 と結婚して、一年ほどがたった頃に購入した念願のマイホームも初めは慣れ なかったのに今はも床でゴロゴロ出来るほど馴染んでいる。はの隣 で絵本を読んでいるし、は床に転がって携帯で何かを調べている。 全く、は母親のようなの友達のような存在だ。 を産んでからはしっかりしたような幼くなったような、だ。 仕事で帰れないことも多い俺と喧嘩一つせずにやっていけているところを考えると やはりは良い奥さんだ。 「読んだー」 が絵本を片手に笑顔で俺を見た。よいしょ、と立つと本棚のある方向へ真っ直ぐ歩く。の横での隣に本棚が置いてある訳で、もちろんはの背中を跨ぐ。 五歳の小さな足が飛び越えられる訳もなくわあ、と小さな声を上げてはの背中に 座る形になった。 「ごめんなさいママ。」 「んー、か。精市かと思った。」 「そんなわけないだろ普通。」 が本棚に絵本を戻すといきなりがに飛び付いた。 「わあ!ママ」 「ママはと遊ぶんだー」 「んーとね、は、パパもいっしょがいいな。」 「えー!!はママだけじゃ嫌なのー?」 「なにそれは俺が居ると不満?」 全くもってとの精神年齢は反対なんじゃないかと思う。 「精市、遊ぼうよー」 が俺の隣でテーブルに顎を乗せて言う。 「パパあーそぼ」 がの真似をして言う。つんつんとが俺のTシャツをつつく。 くいくいとが俺のTシャツを引っ張った。 「何して遊ぶの?」がに尋ねる。 「えーっとね、ママなにがいい?」 「え、ママ何でもいい」真顔でが答える。 そこはままごととか言わないのか。 「パパは?」 「精市は?」 「俺?」 「「パパ」」 「今日は俺もゴロゴロしたいなあ」 がにひひ、と笑った。もあわせてへへ、と笑う。こら、笑い方。 「私の隣がいい!」 「もママの隣がいい!」 二人がフローリングに走る。 「二人とも俺の隣がいいって言ってよ!」 椅子から立ち上がると俺も二人の元へ走った。 20119.04 |